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もっこりタイツのバレリーナ男

私が留学した当時、初めてハワイで出会った
外国人男性はすごく変な人でした。

その人が変な人だと解かったのは出会って
一ヶ月後でした。

英語がよく聞き取れないって事は本当に怖い。
相手を理解するのに時間がかかる。

普段、恋愛エキスパートみたいな内容しか日記には
書いてない私にも実は、隠しておきたい失敗も
あった…

「ワイキキで変な男には騙されないでネ」と
日本の女性にはいつもスピーク・アップしている私。
私書箱の恋愛相談にもそう答えている。

実は自分の失敗の教訓を教えているだけなのかも
しれません。_(__)ノ彡☆くやしい~

留学でハワイに到着したばかりの私は、
誰も知り合いがいなく、当時歩いていける距離に
あった本屋さんに出かける事が多かった。

そこで、突然話かけられた白人の男性、Bさん。
青い目に金髪でモデルみたいな彼は当時24歳でした。

日本語が少し話せました。
何でも日本へは何度も行った事があるそうで。

遊びで何度も日本に行くなんて
今の私ならそれだけで10歩は引いている、けど、

この頃の私と言えば、

「わぁ~~w(*・o・*)w日本語話せるの?」
…と、観光客気分の娘だった。

名刺を渡された。
見ると、「作家、歌手」と職業欄に記されている。

わぁ~~ w(*・o・*)w 歌手なのぉ!
すごいすごい!歌って歌ってぇ~!

…と大喜びの私!

この頃の自分を現在の私から見れば、、、
(-”-;)うーん、
「あなたはアホですね」と言いたい。

次の日、早速デートに出かける事になった。

デートに日に待ち合わせに行った私の目は
既にハートマーク!

だって、
白いオープン・カーに金色に光る髪がなびいてる。
私は映画の世界にいるのよ!
…って気分になった。

ワイキキを真っ白なオープン・カーでゆっくりと走る。
信号待ちで止まると大勢の日本人観光客の
女性達の目が突き刺さる…

いいでしょ?
それくらい彼はかっこよかった。

ドライブが終わると家に来ないかと言う。
何でもギターがあるから歌を歌ってあげると言うのだ。

「わぁ~~w(*・o・*)w ギター弾けるの?
すごい、すごぉ~~い!」…と私。

しかし、初めてのデートで家に行くほど私は
アホではなかったので家に送ってもらった。

家の前に着くと車の中で彼が歌を歌いだした。
ビートルズの聞き覚えのある曲…

あんぐり(*゜□゜*)と無言の私。
彼って、すごく音痴だったんです!!!

でも、、歌手なのよねっ、やっぱりギターが
ないと無理なのよネ、と自分に言い聞かせて
車を降りた。

それからしばらくしたある日、
BさんとBさんの友人とダブル・デート
に誘われた。

友人が日本人の彼女を連れてくるから
君も一緒に来てくれないかとBさんが言う。

待ちあわせたのは当時、人気のあったワイキキの
お立ち台のある大きなクラブ。

彼の友人達が先に到着した。
ハワイ日系人の男性と留学生の日本人女性。

ごめんごめん~と遅れて登場したBさんの姿を
見て、おったまげた私!!( ̄◇ ̄;

今でもはっきり覚えています。
と、いうか忘れられない、あの彼の格好!

ピチピチのバレリーナみたいなネズミ色のもっこり
タイツに黒のダンス用のバレー・シューズを履いて
現れたのです。

その後はもう、すごいすごい、
お立ち台に上って踊るわ、踊るわ。

( ̄◇ ̄;わぁ~~っ…

「Bさん、Bさん」ってクラブの常連の留学生達が
全員彼の名前を知っている。

そう、彼は地元でも変わり者で有名な
プレー・ボーイだったのです。

彼の友人の留学生の女の子が私に冗談ぽく言った。
「Bさん、最近は歌手からダンサーになったそうよ」

実際の彼はアメリカ本土のお金持ちの
お父さんの仕送りで生活している、
ちょっと頭のいかれた道楽息子だったのです。

そして、その日から彼を無視をしたら、
逆切れされて結構大変でした。
すごくプライドが高い人だったのです。

それからハワイ生活も一年を過ぎようと
した頃、ある日アパートの下に彼の車が
止っていた。

ひさしぶりだったから、私の結婚が
決まったご報告でもしようかと、
「どうしたの~?」と下まで降りていった。

今、ハワイのテレビに出ていると言う。
(;¬_¬) ほんまかいな?

俳優として今度ハリウッドへ行くんだ!
とキラキラ目を輝かす彼。

そう、良かったわね!
頑張ってネ、応援してるわよって
別れを告げて去ろうとしたら、

「君が一番いい人だったよ~~!」と、
いきなりご挨拶のキスをしてきた彼。

どっ、どういたしまして!と
さっさとその場を立ち去った私は
部屋に戻って(><”)ゲ~~~ッ!!

思い切り、うがいをした。

だって、
彼はプレーボーイで多数の女性と遊んでいる人。
私は挨拶のキスすら慣れてない人。


あの彼…
今頃ハリウッドで俳優になっているのかしら?
顔は確かに良かったけど、頭はいかれてた。

あれ以来の私は金髪青い目恐怖症になってしまった。
この恥ずかしい話は結婚して5年後に旦那に話した。

なんと、私の話を聞いて旦那もこの男を
ワイキキで見た事があると言ったのには驚いた。

「タイツを履いて踊る奴って目立つよなぁ~」
_(^∀^)ノ彡と大笑い。

そんな変わり者と少しの間でも
デートした私は本当にアホだったと思う。

でも、彼は人を騙すような悪い人でなかった
のは運が良かったと思います。

この経験を元に私はワイキキで遊ぶ男性には
本当に気をつけようと気合をいれたのでした。
失敗があって成功はあるものですね。



もっこりタイツとバレーシューズで踊っていた
金髪のアメリカ人を見かけた事が昔にある方、
それがBさんです。





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